ようこそ!!

ようこそ正面に礼、お互いに礼――。
そこに、合氣道の心があった。

学校では、起立、きょうつけ、礼――だった。
授業の開始と終了に、言葉どおり儀礼的なあいさつをしてきたことが、いまはもう懐かしい。

道場でも、稽古開始と終了には、横一列に正座をして号令をかける。つまり「礼」をするわけだ。
儀礼的だとは、もちろん言わない。あいさつ、で片付けられてしまうのも、なんだか惜しい。道場の「礼」には、もっと厳粛で、もっと寛大な心があるはずだと、私は考えるから。

学校でも、「礼」をしたあとは授業に集中しなければならない。
ふざけていたら怒られる。つまらないと思っても、咎められない。でも逆に、授業の中で発見があると興味になる。発展していく。楽しくなる。その点では道場にも、似たようなものがあるかもしれない。

武道を経験したことのない人による武道のイメージは、「空気が張りつめている」とか、「痛そう」とか、「キツそう」とか、「男性のスポーツ」など、抽象的で否定的な想像が多い。
そう思う。しかたのないことだと思う。

そんな中、「それじゃあ合気道に対するイメージは?」などと訊いても、的を射た答えは返ってこないはずだ。それでいい。むしろ、「合気道とは……」と喋喋【ちょうちょう】と弁じたてられても、こちらは首を傾げながら困ったように笑い返すことしかできないだろう。

なにも知らない、とからっぽの知識の中に、好奇心、という小さなキッカケさえあれば、それでいい。

横浜いずみ支部の人たちは、あなたのことを暖かく迎え入れてくれることだろう。

私自身、恵まれた環境(九年間も井の中の蛙でいるだけなのだが)で稽古ができて、うれしく思う。いつかあなたとも、恵まれた環境、という同じ感動の中で稽古ができるのなら、それもなによりうれしい。

「礼」に含まれた合気道の心に接する中で、いつか、なんとなく、わかるかもしれない。
「合気道とは……」と、ひと言で語れない美しさに触れてほしいと願っているし、出会えるはずだと、信じている。

いつでもどうぞ。
正座をして、よろしくお願いします――の礼を持って、お待ちしています。

 

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